【RIMOWA】一生モノを台無しに?リモワで絶対「やってはいけない」5つのNG行為と正しい使い方
念願のRIMOWAを手に入れたあなたへ。
その美しいアルミボディや、軽快なポリカーボネートの相棒は、旅の景色をガラリと変えてくれるかと思います。

しかし、もしあなたが「頑丈だから何でもありだろう」と思っているなら、少し立ち止まってください。
実は、RIMOWAには寿命を劇的に縮めてしまう「やってはいけないNG行為」が存在します。
修理工房に持ち込まれるスーツケースの多くが、実は「誤った使い方」によって壊れているという事実をご存知でしょうか?
この記事では、スーツケースの修理を長年勤めてきた筆者が、あなたの大切な相棒を「一生モノ」にするための、正しい使い方とメンテナンス術を徹底解説します。
なぜRIMOWAは「正しい使い方」が重要なのか?
「ドイツの質実剛健なスーツケースなんだから、多少乱暴に扱っても大丈夫でしょ?」
そう思われがちですが、RIMOWAは単なる「頑丈な箱」ではありません。
精密時計のような「マルチホイールシステム」や、計算され尽くした「テレスコープハンドル」など、繊細な機能美の集合体です。
正しい使い方をすれば10年、20年と連れ添えますが、構造を無視した使い方は、以下のリスクを招きます。
- 高額な修理費用:
ハンドル交換やホイールハウジングの破損は、数万円単位の出費になることも。 - 旅先でのトラブル:
移動中にキャスターが動かなくなる絶望感は、旅の楽しさを台無しにします。 - 美しくないエイジング:
愛着のわく「味(凹みや傷)」と、単なる「破損」は別物です。
愛機を守るため、まずは絶対に避けるべき5つの行動を知っておきましょう。
プロが警告!リモワの寿命を縮める「5つのNG行為」
1. 階段で「テレスコープハンドル」を持って持ち上げる
【危険度:MAX】

最もやりがちで、最も故障が多いのがこれです。
伸縮式の「テレスコープハンドル」は、あくまで「引いて転がすためのハンドル」であり、「持ち上げるためのハンドル」ではありません。
なぜNGなのか?
テレスコープハンドルの内部には、伸縮をスムーズにするための繊細なロック機構があります。 ここに荷物の入ったスーツケース全重量がかかると、ロックするパーツが破損して任意の高さでハンドルを固定できなくなったり、バーが湾曲して収納できなくなったりします。
正しい使い方:
階段や棚への上げ下ろしの際は、必ず「トップハンドル(本体上部)」か「サイドハンドル(本体横)」の固定されたハンドルを持ってください。
さらに、荷物が重い場合(特にポリカーボネート製モデル)は、「トップハンドルとサイドハンドルの両方」を両手で持つことを強く推奨します。
荷重を分散させることで、ハンドル根元への負担や、ボディの歪みを防ぐことができます。
2. 常習的な「2輪引き(斜め引き)」
【危険度:大】

「移動中はついつい傾けて、2輪で引いてしまう」 一般的なソフトキャリーの癖でやってしまいがちですが、RIMOWAのマルチホイールにとって、この引き方は平坦な道であっても推奨されません。
なぜNGなのか?
RIMOWAのマルチホイールは、「4輪すべてが接地し、垂直に荷重がかかった状態」で最も性能を発揮するように設計されています。 これを傾けて走行し続けると、以下のトラブルを招きます。
- タイヤの極度な偏摩耗:
常に特定の2輪の同じ角度だけが削れ、軸がすり減っていきます。
これにより脱輪の可能性が上がります。
また、あの滑らかな走行音は失われ、ガタガタという振動の原因になります。 - ハウジングへの負荷:
特にこの状態で段差(点字ブロックなど)に乗り上げると、テコの原理でキャスターの根元に強烈な負荷がかかり、破損の決定打になります。
正しい使い方:
基本は常に「体の横で、4輪で転がす」こと。
これが最も力がいらず、エレガントで、かつスーツケースに優しいスタイルです。
もちろん、悪路では「サイドハンドルを持って持ち上げる」のが鉄則です。
3. パンパンに詰め込んで無理やり閉める
【危険度:中】
特にお土産が増える帰りのパッキングでやりがちです。
上に乗って体重をかけて無理やり閉める行為は、RIMOWAの噛み合わせを破壊します。
なぜNGなのか?
- Original(旧トパーズ)などのフレームタイプ:
アルミフレームが歪むと、二度と密閉できなくなります。
一度歪んだフレームの修正は、プロでも至難の業です。 - Essential(ポリカーボネート)などのジッパータイプ:
ジッパーのレールやスライダー(引き手)が破損し、旅先で「開かない・閉まらない」事態に陥ります。
正しい使い方:
「あと一枚Tシャツが入るかな?」と思ったら、諦める勇気も必要です。
スムーズに閉まらない量は、詰め込みすぎのサインです。
4. 雨に濡れたまま、あるいは湿気の多い場所で「密閉保管」する
【危険度:大(特に旧モデル)】

家に帰るまでが旅行ですが、帰った後の「片付け」で寿命が決まります。 濡れたまま、あるいは湿気の多い押し入れなどで、長期間閉め切って保管していませんか?
なぜNGなのか? 特に旧モデルのRIMOWAにとって、湿気は天敵です。
- 内装の加水分解(ベタつき・粉吹き): 旧モデルの内張りに使われているスポンジやコーティングは、湿気を含むと化学反応(加水分解)を起こします。久しぶりに開けたら「内装がベタベタする」「触るとボロボロと粉が落ちる」という悲劇は、主に湿気が原因です。
- ホイールの加水分解(割れ・崩壊): キャスターのタイヤ部分(ウレタンゴムなど)も湿気や経年劣化で脆くなります。久しぶりに引こうとしたら、タイヤがパカッと割れたり、ボロボロと崩れ落ちたりするのはこれが原因です。
- アルミの腐食(白サビ): アルミニウムモデルの場合、表面に白い斑点のようなサビが発生することがあります。これも湿気による酸化が原因です。
正しい使い方: 使用後は必ず陰干しをして湿気を飛ばしてください。保管時は中に乾燥剤(シリカゲル)を入れるか、少しだけファスナーを開けて通気性を確保するのが、10年選手にするための秘訣です。
5. ステッカー剥がし液や防水スプレーの乱用
【危険度:中】

良かれと思ってやったお手入れが、素材を痛めることがあります。
- アルミニウムモデル:
強力なステッカー剥がし液(シンナー系)は、表面の酸化皮膜処理(アルマイト加工)を白く濁らせたり、変色させたりする原因になります。 - ポリカーボネートモデル:
素材に合わない防水スプレーや溶剤は、「ケミカルクラック」と呼ばれる樹脂の割れを引き起こします。
正しい使い方:
基本のお手入れは、水で薄めた中性洗剤を含ませた布で拭き、その後水拭きと乾拭きをするだけで十分です。
愛機を長く使うために今日からできる「ワンポイントケア」
特別な工具は必要ありません。
旅から帰ったら、一つだけやってほしいことがあります。
「キャスターの軸チェック」です。
マルチホイールの軸には、空港のカーペットの繊維や、髪の毛が驚くほど絡まっています。
これが溜まると回転が悪くなり、ベアリングの故障につながります。
ピンセットや爪楊枝で、絡まったゴミを取り除いてあげてください。
これだけでも、次の旅での走行音が驚くほど静かになります。

【Q&A】RIMOWAの故障・修理に関するよくある質問
よくいただく疑問をまとめました。
- もし壊れてしまった場合、修理費用はどれくらいかかりますか?
-
故障箇所によりますが、決して安くはありません。
正規店での修理の場合、テレスコープハンドルの交換で約2〜3万円、キャスター(マルチホイール)1箇所の交換で約8,000円〜1万円程度が目安です(モデルや時期により変動)。
「持ち上げ方」を変えるだけで、この数万円のリスクを回避できると考えれば安いものです。
- 永久保証(ライフタイム保証)があるから、乱暴に使っても大丈夫では?
-
いいえ、保証対象外になるケースが大半です。
RIMOWAの生涯保証は、主に「製造上の欠陥(機能的な不具合)」をカバーするものです。
今回ご紹介したような「誤った使い方による破損」は保証対象外となり、有償修理になる可能性が高いです。
- キャスターの動きが悪くなったら、そのまま油(5-56など)を差してもいいですか?
-
絶対にNGです!
市販の潤滑油の直接注入は、ゴミやホコリを吸着し、かえって動きを悪くする原因になります。
また、樹脂パーツを劣化させる恐れもあります。 動きが悪い原因の9割は「ゴミの絡まり」です。
まずはできるだけ掃除をしてください。
まとめ:正しい知識がRIMOWAを「一生モノ」にする
RIMOWAは、使い込むほどに味が出る世界でも稀有なスーツケースです。
しかし、それは「正しい使い方」を積み重ねた結果として生まれるものです。
- 重い時はトップとサイドの「両手持ち」で負荷を分散。
- 基本は常に「4輪走行」。悪路は迷わず「持ち上げる」。
- 保管は「湿気対策」を万全に。内装とタイヤを守る。
これらを守るだけで、あなたのRIMOWAは10年後、新品よりも遥かにカッコいい、あなただけの歴史を刻んだ相棒になっているはずです。
